陽イオンの系統分析法の方法と解法を完全網羅!

陽イオン 系統分析 方法 反応

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イオンの系統分析が苦手と言う人が結構多いですが、案外これは簡単なのです。

 

 

というのも、この陽イオンの系統分析の難しいところは、ほとんど沈殿反応を覚えるところで終わっているのです。

 

 

ということで、今回は陽イオンの系統分析を実践的に解いていく方法までお話ししていこうと思います。

系統分析とは?

まず、この系統分析とは何ぞや?と言う事がわからないと話をすすめようがありません。

 

 

目的がわからないと何を勉強すれば良いかわかりませんよね?

目的

なのできっちり目的を学んでいきましょう。

系統分析とは、どんな材料で出来ている溶液なのか?を知る方法です。

系統分析
溶液中にこの画像のようにどのイオンがあるか見えれば良いですが、ふつうは見えませんよね。だから、ここから1個ずつ取り出して、

 

この溶液の中身を知る。

陽イオン 系統分析

そう、お味噌汁の具を確かめるかのように!

 

 

豆腐を取り出す、わかめを取り出す、お揚げさんを取り出す

 

 

 

わかりやすく言うとこれが陽イオンの系統分析です。

陽イオンの系統分析で絶対に必要な知識

①沈殿生成反応

陽イオンの系統分析で絶対に必要な知識は実は、沈殿生成反応に関する知識です。

沈殿生成反応を覚える方法はこちら

②イオン・化合物の色

実は、これも大事なのです。なぜなら同じ操作をすると、両方とも沈殿する事があるからです。

 

 

たとえば、Zn2+とPb2+を考えます。この2つは、H2Sには反応します。すると、どうなるか?

 

ZnSとPbSで両方沈殿します。

 

 

このとき、ZnSは白色沈殿でPbSが黒色沈殿です。つまり、沈殿すると言う事実を知っているだけではあかんわけです!

 

 

こちらも沈殿生成反応をおぼえるところでお話ししました。

 

 

沈殿や錯イオンの色も覚える

沈殿を再溶解させる方法

こちらの沈殿を再溶解させる方法も非常に重要です。

 

有名なのは、錯イオンにして溶解させるものですが、実際は他にもあります。

 

沈殿を再溶解させる方法まとめ

 

ハロゲン化銀の反応

ハロゲン化銀の反応も系統分析では非常に良く出題されます。

 

よく沈殿反応では、Cl-とAgが反応して沈殿する事があります。

 

 

ですが、他のハロゲンでも反応をします。

 

ハロゲンF,Cl,Br,Iなどですが、AgFのみ水によく溶けます

加える試薬 NH3aq Na2S2O3aq KCNaq
AgF
AgCl
AgBr
AgI ×

そして、AgIのみNH3に再溶解しません。

 

系統分析の族分け

系統分析は徐々に操作していき、族を分けていきます。その族ごとに操作が決まっています

 

 

 

この族は実は、イオン化傾向によって分けられています。そして、それぞれの操作ごとに、

 

 

徐々にイオン化傾向が小さいものから沈殿させて削られているのでした。

イオン化傾向 沈殿 

このように分けます。

 

第1グループ HClによって沈殿する金属

イオン化傾向と言うのは右に行くほど小さいですね。

 

 

まずはイオン化傾向が小さい奴ら、つまり溶液中に溶けているのが苦痛な奴らを落としていこう!と言う方針なのです。

 

 

いやいや溶けている奴らからとりあえず落としていきます。

 

 

ていうかアルカリ金属のようなイオン化傾向が大きい奴らを狙っていったら全部沈殿しそうですよね?笑

 

 

Cl-で沈殿するのは、

狂ってる(Cl)プレイボーイ(Pb)はハゲ(Hg)の味(Ag)

で覚えます。

 

 

第2グループ 残存しているHCl条件で、H2Sで沈殿するもの

HCl条件、つまり酸性条件でH2Sを加えて沈殿するグループです。

 

 

Clを加えても落とせなかった残りのイオン化傾向の小さい奴らを沈殿させる作戦です。

 

 

コチラで沈殿するパターンは沈殿生成の記事でご覧下さい。

 

第3グループ NH3由来の弱塩基条件で水酸化物として沈殿するもの

沈殿生成反応でOH-で沈殿するものが合ったと思いますが、そのグループです。

 

 

これはイオン化傾向でいうと、真ん中ラヘンの族です。

 

 

NH3+H2O⇄NH4++OH

の反応が起る事によりできるOHによって沈殿が生成します。

 

 

ここで沈殿するんは、アルカリ金属、アルカリ土類金属のLi K Ba Sr Ca Na Mg以外が沈殿します。

 

 

Mgは塩基性条件で沈殿します。

第4グループ NH3由来の弱塩基条件でH2Sを吹き込み沈殿するもの

H2Sには液性関係なく沈殿するもの中性塩基性でないと沈殿できないものがありました。

 

 

そして、液性に関係なく沈殿するものが第2族でした。

 

 

 

第5グループ CO32-で沈殿するもの

炭酸イオンを加える事で沈殿が生じるものがあります。

 

SO42-CO32-

Ba2+ Ca2+ Sr2+ Pb2+

これをあわせて、

そこまでばかにするな

 

と覚えるのでした。

 

 

これで沈殿する金属を第5族とします。

第6グループ 炎色反応を見る。

炎色反応を見る事で、わかります。

炎色反応 陽イオン系統分析

 

これらを分ける流れは、このようなチャート図になります。

陽イオン 系統分析

□で囲まれているのは溶液、[ ]で囲まれたものは加えた試薬、アンダーラインは沈殿です

系統分析の基本の手順

 

系統分析はそれほど難しくないと言う理由は、沈殿反応が決まっているため、流れが決まっていると言う事です。

 

 

 

なぜなら、せっかく取り出せて来たところに、強塩基やから、強酸やらを加えてしまうと、全て溶けてしまったりと、水の泡になってしまう可能性があります。

 

 

なので、この系統分析は、『手順』がある程度決まっています。そして先ほどのグループ分けの順番が手順です。

 

先ほどのようにグループ分けをして沈殿させて、その後に、沈殿した者を再溶解させてグループ内で系統分析をします。

陽イオン 系統分析

このようにグループを分けていくのです。

 

 

 

 

ちょっとずつ減らしていくのです。ある操作で取り除かれたものたちを1つのグループとして扱います。

 

 

 

 

陽イオンの系統分析における記述で狙われるポイント

陽イオン系統分析 記述

この操作の理由を問われる事があります。ちなみに画像をつくるスペース的に[NH3]より下になりましたが、

 

 

煮沸する、少量の硝酸を加えるその理由が問われる事があります。

 

 

煮沸する理由

陽イオン 系統分析

この操作はアンモニアを加える前にやります

 

 

 

なぜなら、H2SやHClなどが残っていると、中和されてアンモニアの塩基性になりにくいです。邪魔です。

 

 

なので、HClやH2Sを吹き飛ばすために煮沸します。

少量の硝酸を加える

硝酸

 

硝酸というのは、酸化力がありましたね。

 

 

この酸化力をもちいてFe2+をFe3+に酸化します。

 

 

というのも、H2Sは還元性があるため、Fe3+をFe2+に還元してしまうのです。

 

 

 

なぜFe2+になると良くないかと言うと、Fe2+はアンモニアとの反応で、[Fe(NH3)6]を形成してしまうので、

ヘキサアンミン鉄(II)イオン

 

 

NH3を加えたときにOHとの沈殿が起らないのです。これより、鉄は3価にしておく方が良いのです。

 

 

 

 

 

 

グループ①の系統分析

先ほどのグループ①で再び戦いが行われます。

 

 

グループ①で、AgClやPbCl2やHg2Cl2が沈殿したとは思いますが、まだこの3つがどれがどれだかわかりませんよね。

 

 

なので、この3つをきっちり分離しないとダメです。

 

陽イオン 系統分析

このようになります

 

まずこの分離操作の1つ目の手順として熱湯を加えます。するとPbCl2だけイオンに戻ります

 

 

これでまた、溶液と沈殿を分離する事で、Pbを取り出す事が出来ました。

 

 

 

さあ残りは溶液には、AgとHgのみとなります。

 

 

こいつらは依然AgClとHg2Cl2です。これをどちらかは沈殿のまま、どちらかを錯イオンとして溶液中へ分けると言う作業をします。

 

 

これが出来るのが大量のアンモニアによる再溶解です。

 

 

大量のおしっこでいだあげどうげてシス

大量のNH3   Zn Ag    Cu       Ni 

 

でしたね!これをつかえば、Agのみイオン化してくれます。そしてHgは沈殿のママです。

 

 

これによって分離できます。Agはこのあともう一度HClを加えれば、AgClで沈殿になってくれます。

 

 

 

これがグループ①内での分離方法です。

 

 

それでは次に、グループ②の系統分析ですが、グループ②の系統分析の前に全体像が見えにくくなるのでもう一度全体の系統分析を見せておきます。

陽イオン 系統分析

グループ③の系統分析

陽イオン系統分析

第3グループはこのようなながれで系統分析をしていく事になります。

 

 

ちなみにこういうのを示すと、「これ全部覚えないとダメなのか、、、」と思ってしまう人が非常に多いのですが、そんな事はありません。

 

 

これ全部覚えるなんて無理です。問題を見て、実際これは何が沈殿するか?何が再溶解するか?と言う基本的な事が重要です。

 

 

なので、間違ってもこれを全て覚えると言うような事はやめてください!

 

 

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2 件のコメント

  • こんばんは。
    よく分からなかったのでしつもんさせてください。ピンク色のイオン化傾向の表にある黒の縦線の仕切りはどういう意味があるのですか?

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