天下布武①名古屋大学の構造決定

天下布武

下の文章を読んで、化合物 A〜C、G〜L の構造式を記せ。な

お、光学異性体を区別して記す必要は無いが、不斉炭素原

子が存在する場合には 不斉炭素原子に*印をつけよ。

アルケンに対する塩化水素の付加反応は、以下の図に示

すように進行する。まず、H+が2重結合の片方の炭素原子に結合する。その結果として、もう一方の炭素原子状に正電荷を持った炭素陽イオン(カルボカチオン)中間体が生成する。正電荷を持つ炭素原子に結合しているアルキル基が多いほど(水素原子が少ないほど)、カルボカチオン中間体は安定である。そして、より安定なカルボカチオン中間体を経る生成物が優先して得られる。なお、酸性水溶液中での水の付加も塩化水素の場合と同様の生成物が優先して得られる。

構造決定

さて、分子式が C5H10で表されるアルケンには6種類の異性体(A〜F)があり、このうち化合物 A,B,C の3種類は直鎖状構造をしている。A を塩化水素と反応させたところ、2種類の付加生成物 G と H のうち G が優先して生成した。一方 Bと C を塩化水素と反応させると、どちらからも化合物 G と Iが生成した。次に残りの3つの異性体 D,E,F に酸性条件下で水を付加させたところ、2種類のアルコール J または K、あるいはその両方が主生成物として得られた。J をニクロム酸カリウムの硫酸酸性水溶液で穏やかに酸化したところ、新しい中性の化合物 L が得られたが、K は同じ条件では変化しなかった。また、L はフェーリング液に対する反応が陰性だった