圧平衡定数と濃度平衡定数の量計算問題は2ステップで解け!

スクリーンショット 2016-04-27 14.10.38

受験化学コーチわたなべ
うも、わたなべです。

濃度平衡定数と圧平衡定数について

お話しします。

化学平衡状態というのは、

熱化学的に非常に安定な状態、

というのは、以前お話しました。

平衡状態とは何か?を日本一わかりやすく解説してみた!

化学平衡の法則(質量作用の法則)

化学平衡の法則(質量作用の法則)は、

2つの記述のしかたが、あります。

それこそ、

濃度平衡定数と圧平衡定数

なんだが、、、

その濃度と圧力の2つの書き方を

学んで行きましょう!

濃度を用いた表現、濃度平衡定数

A2+B2⇄2AB

という平衡反応があります。

物質A2,B2,ABの

それぞれのモル濃度[A2][B2][AB] のあいだには、次の関係式が成立します。

濃度平衡定数
この式で表される関係を、

化学平衡の法則または、

質量作用の法則といい、ここで、

KC(cは濃度:Concentration)

で平衡定数と呼びます。

普段では、これは、

KCで表される事は無く、

K=KCのことだと

思って良いです。

 

圧力を用いた表現圧平衡定数とは

次の反応がある温度で平衡状態のとき、

A2(気)+B2(気)⇄2AB(気)

このとき、

気体A,B,ABの分圧を、

PA,PB,PAB

あらわされるとき、

この3つの気体には、

次の関係式が成り立ちます。

圧平衡定数
この式で表される関係の事を

先ほどと同じように、

化学平衡の法則

または質量作用の法則

と言います。

これも、温度に依存しますが、

圧力や濃度には依存しません。

この定数を圧平衡定数と言います。

平衡定数と反応速度定数の関係

H2+I2⇄2HI

という反応があったとします。

この反応で、

左から右(正反応)の反応速度式は、

v1=k1[H2][I2]

右から左(逆反応)の反応速度式は、

v2=k2[HI]2

となります。

で、平衡状態というのは、

正反応と逆反応の反応速度が、

同じ
状態でした。

よって、平衡定数を反応速度定数で

表すと、

反応速度定数 平衡定数
となります。

これの覚え方ですが、

『正/逆』です。

「逆分の正」「逆分の正」「逆分の正」

と唱え続けてください!

濃度平衡定数と圧平衡定数の関係

次の化学平衡の反応が起っている、

とします。

wW(気体)+xX(気体)+・・・・⇄yY(気体)+zZ(気体)+・・・

濃度平衡定数KC

圧平衡定数KPについて、

次の関係式が成立します。

濃度平衡定数

圧平衡定数
そして、ここで、

この2つの関係を見てみましょう!

状態方程式、PV=nRTを変形し、

状態方程式 変形
このn/Vがモル濃度なので、

先ほどの分圧をモル濃度で、

表す事ができます。

Pw=[W]RT

PX=[X]RT

PY=[Y]RT

Pz=[Z]RT

となります。

これを圧平衡定数に代入すると、

圧平衡定数と濃度平衡定数の関係を

付ける事が出来ます。

圧平衡定数 濃度平衡定数 関係性
圧平衡定数 濃度平衡定数 関係性
圧平衡定数 濃度平衡定数 関係性
のようになります。

また、H2+I2⇄2HIのような、

左辺、右辺のそれぞれの

係数の総和が等しい場合


は、

KC=KP

が成り立ちます。

 

可逆反応とは?

平衡定数を決める事が出来ると、

可逆反応とは、何か?が

説明できます。

可逆反応
可逆と言うのは、

両辺生き残る



平衡定数一定

と覚えてください。

両辺に、残ると言う事を

利用しているのが、

塩の加水分解です。

塩の加水分解とは?計算問題が出来ないシンプルすぎる理由は?

平衡定数の問題の解き方のステップ

化学平衡の計算というのは、

(電離平衡がちょっと例外的ではあるが、)

この2ステップで解く事が出来ます。

なので、この2つを意識してください!

 

 

それでは、全体的な、

2ステップの解法をお教え

します。

 

ステップ①モル収支表を書く

モル収支表

モル収支表というのは、

勝手にワタナベが命名したので、

一般的に通じる言葉ではありません。

 

 

ですが、

反応でモルがどのように変化するか、

その収支を表にまとめてあるので、

 

モル収支表と呼んでいます。

 

これは、モル計算でも

気体の分野でもよく使うので、

キッチリ使えるようにしておいてください。

 

ステップ②平衡定数一定式

水の電離 平衡定数

平衡定数というのは、

温度一定なら一定です。

 

なので、温度が変わらなければ、

常にその反応で一定です。

 

だから、何かを足しても、

一定ですし、

 

圧力が変わっても

一定です。

 

なので、モル収支表を書いて、

新しい平衡状態でも、

K一定の式を立てます。

 

 

計算が面倒な問題も多く

ありますが、それは覚悟してください。

 

 

基本的に、解法でつまづく事は

あまり無い分野です。

 

例題

では実際にこの解法を使いこなして行きましょう!

 

例題を出して行こうと思います。

20℃で酢酸1molとエタノール1molを混ぜると、次式の平衡反応に従って、平衡状態で2/3molの酢酸エチルが生成する。

CH3COOH+C2H5OH⇄CH3COOC2H5+H2O

問1 上記の平衡反応の平衡定数Kを整数で求めよ。

問2 20℃で酢酸2molとエタノール1molを混ぜると、平衡状態で何モルの酢酸エチルが生成するか。ただし、√2=1.41,√3=1.73とし、有効数字2桁で答えよ。

この問題を解いて行きます。

ステップ①収支表を書く

モル収支表

このように収支表を書きます。

ステップ②K式一定条件

そしてこれをK一定と連立します。

平衡定数 代入 量計算

これより平衡定数K=4となります。

問2

またまた同様に解いて行きましょう

ステップ①収支表を書く

モル収支表
このようにモル収支表を

書きます。

ステップ②K式一定条件

先ほど求めた、

平衡定数一定条件を

使えば、

平衡定数一定

これより、xについて整理すると、

3x2-12x+8=0

ちなみに、このxは反応量

だから、負の可能性はない

さらに、エタノールが1molしか

ないため、反応量が1molを

超える事も無い。

よって、0<x<1という

条件がわかる。

よって、これをとくと、

平衡定数

x=0.846mol

解答は

問1 4

問2 8.5×10-1mol

です。

平衡定数を扱う裏技的方法

分子の変数をすっきりしたいと言うもの、

なので、初期状態を全て、

平衡定数を扱う裏技的方法

2 件のコメント

  • フィル― より:

    例題の問2で「酢酸2molとエタノール2molを混ぜた」とありますが解説を見ると酢酸2molとエタノール1molになっているのですが、誤植でしょうか。

    • 受験化学コーチわたなべ より:

      修正しましたすみません。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です