酸化剤と還元剤の半反応式の作り方!極限まで暗記を減らす方法

スクリーンショット 2016-04-27 14.10.38

受験化学コーチわたなべ
どうもわたなべです。

今日は、酸化還元の分野で、

避けては通れない、

 

酸化剤、還元剤の

半反応式の作り方に

ついてお話しして行きます。

 

半反応式は、

一般的な作り方は、

反応物を見て生成物を覚えておく

ことが必要ですが、

 

意外とこれを覚えるのが辛かったり

します。

 

 

なので、そういう暗記を避ける

方法を身につける事が出来ます。

 

また、

 

この半反応式が作れないと、

酸化還元の量計算は何も出来ませんし、

化学反応式も作る事が出来ません。

 

電気化学も解けませんから、

最頻出の鉛蓄電池の問題も

解けなくなります。

 

 

なので、確実にこの記事でマスターして

おいてください。

 

 

酸化剤と還元剤の見分け方は?

まず、半反応式をみて

これが酸化剤or還元剤の区別

付けられるようになっておいて

欲しいのです。

 

まずこれを知るためには、

絶対に知っておかなければ

ならないのが、

 

『酸化還元の最重要定義』

です。

 

酸化還元の学校では教えてくれない受験最重要定義!

こちらの記事でも

酸化還元の最重要定義に

ついてお話ししていますが、

 

此所では軽く説明すると、

最重要定義は

酸化還元反応 定義

酸化還元反応 定義

このように

還元剤が酸化剤に

電子を投げるというのが

最重要定義でした。

 

なので、

この関係が半反応式にも

現れます。

 

還元剤は、電子を投げるので、

アルデヒド 還元剤

このように有名な還元剤の

アルデヒドで、

 

アルデヒドがカルボン酸に

酸化される反応でも、

 

アルデヒドが還元剤だから、

右辺に電子を投げているのが

分かる!

 

一方かなり有名な強酸化剤の

過マンガン酸イオン 半反応式

過マンガン酸イオンは

電子を受け取って右辺に

移動している。

 

つまり、まとめると、

半反応式で

 

 

還元剤は電子が右辺

酸化剤は電子が左辺

 

 

と言う見分けがつく事が分かります。

半反応式の作り方

それではまず超一般的な

半反応式の作り方を

マスターして行きましょう。

 

もちろん、これが出来ないと、

超基本ですので、

 

半反応式を全て

暗記するしか無くなると言う

手間が発生するので、

 

これは確実にマスターしておいてください。

 

1.反応物を見た瞬間生成物を言えるようにする。

後ほど表にまとめますので、

まずは例を出します。

 

例えば、強酸化剤である、

過マンガン酸イオンです。

 

まず覚えなければならない事は、

スクリーンショット 2016-04-04 13.28.17

と言うように、

過マンガン酸イオンから

Mn^2+になるという事を

覚えてください。

2.両辺を比べて酸素の不足量をH2Oで補う。

先ほどの酸化剤の反応後の

姿を書きましたね!

 

スクリーンショット 2016-04-04 13.28.17

これを見ると、左辺だけOが4個

多いですよね。

 

だから右辺に、H2Oを4個

プラスします。

半反応式 作り方 手順2

3.Hの不足分をH^+で補う。

このように右辺にH2Oを

補うと今度は、左辺がHが

右辺に比べて不足します。

 

これを補うのが水素イオンH^+

なのです。

半反応式 作り方 手順③

4.電荷の偏りを電子で補う。

左辺の電荷の合計は、

過マンガン酸イオンが-1

水素イオンが+8

これより+7

 

一方右辺は、Mn2+の

+2

 

左辺の方が+5正電荷が

多いのです。

 

だからこの+5を打ち消すため、

左辺に-5をします

 

この-5の作り方は、

電子を左辺に加える事です。

 

つまり、

半反応式 作り方 手順4

と言う半反応式が完成するわけです。

 

 

これが、半反応式の作り方です。

 

そこで、酸化剤、還元剤の

生成する物質をまとめておきます。

 

半反応式を示しておきますので、

例えばオゾンは酸素というように、

反応物生成物を意識して覚えてください。

半反応式 表

 

 

普通の受験生はこれをひたすら

練習して本番でもこれを使います。

 

もちろん、これでもいいですよ!

 

ただ俺が思う問題点が2つあります。

反応物から生成物を覚えるのって

結構だるい

よく使う半反応式はもっと素早く

書ける方がよい。

 

 

この2つを潰していいきたい

と思います。

 

半反応式の生成物が覚えられない時に参考にすべき章

半反応式の生成物を覚える

という作業は、これは頭に

残りやすい暗記ではありません。

 

勉強した事を頭に残したいとき

はこの記事に書いた3つの事を

意識してください。

暗記したことを長期記憶にするために意識する3つのこと

 

 

 

なので、ここにすこしでも意味を

加えて行けば、

覚えやすくなります。

 

こういうときに、

意味性をつけくわえるのに適したものは、

やはり『語呂』です。

 

語呂暗記は非常に頭に残りやすく、

受験から3年以上離れているおれでも

未だに覚えているものが沢山あります。

 

なので、ネットで探したりしたものや、

色々俺が聞いた事があるものなどを

載せていきます。

 

また、ここでは生成物のみとしますが、

次の章では超頻出の半反応式を

全て式ごと覚える語呂を紹介して

いますので、

 

両方覚えてしまってください。

ヨウ化物イオンの半反応式

ヨウ化物イオンの半反応式

 

これはなかなか無理やりなのかな

と思いますが、

頑張って覚えましょう!

 

そつなく参加(酸化

硫黄 酸化剤 硫黄 還元剤

この2つはこの語呂で区別できます。

過酸化水素 酸化剤 還元剤

 

過酸化水素は酸化剤、還元剤両方

なれるので、

この語呂で覚えてみてください。

水が絡んでくる半反応式の覚え方

水が絡んでくる半反応式ってかなり覚えにくくないですか?

2H2O→O2+4e+4H+

2H2O+2e→H2+2OH

4OH→O2+2H2O+4e

このような水が関わってくる半反応式。これは酸性条件や塩基性条件で半反応式が変わってきます。

そして、これを丸暗記するのは不可能です。ちゃんと理解しないとわけわからんことになります。この半反応式の作り方は別記事にまとめました。

【暗記不要】水が絡んでくる半反応式の書き方はこうやれ!

濃硝酸と希硝酸

濃硝酸と希硝酸はかなりややこしいですよね。濃硝酸はNO2になるし、希硝酸はNOになります。これをうまく覚えられない人が続出しております。

そこで、今回これを覚えやすい語呂がありますので、これで覚えてしまったください。

その語呂は

ノーはノーじゃない、ノーじゃないのはノー

です。

これはどういうことかというと、

濃(ノー)硝酸はNO2になる。つまりNO(ノー)ではありません。

希硝酸は(濃ノー)ではありません。これはNO(ノー)になります。

濃硝酸の場合は、NOにならない、つまりNO2になるし希硝酸は濃じゃないからNOになります。

このように語呂で覚えると、濃硝酸と希硝酸の反応物と生成物の違いを区別することができます

 

量計算では化学反応式は必要なのか?

もしあなたが酸化還元滴定の問題などで、いちいち化学反応式を作っているならそれはヤメた方がいいです。

 

時間の無駄だからです。

 

時間の浪費です。

 

貴重な試験時間が化学反応式を

作っている間に奪われて、

最後の最後で

 

「あと1分あればとけたのに、、」

って言う問題を落とすから、

言われない限り、絶対に

反応式を作っちゃダメだから

 

「じゃあどういう計算式になるんですか?」

という質問が出るはず。

 

 

そういうときは、

やっぱ、酸化還元の最重要定義

なるわけなんですね。

 

酸化還元反応 定義

酸化還元反応 定義

これ

だから、還元剤から酸化剤に

電子を投げるって言う反応。

 

つまり、

「還元剤が投げた電子」=「酸化剤が捕った電子」

 

そうじゃないとおかしい。

 

だから、これをそのまま式に

してやればいいのです。

 

R剤投げた電子のモル

O剤捕った電子のモル

であればいい。

 

これを実際に使って解く

有名な問題として、

「酸化還元滴定」があります。

 

酸化還元滴定!指示薬で区別する2パターンのみを覚えろ!

 

この記事は絶対に読んでおいてください。

 

この記事では、

酸化還元滴定の問題が

たった2パターンしか無い

と言う事を解説しています。

 

 

簡単なので確実にマスター

しておいてください。

 

半反応式から化学反応式を作る方法

先ほど半反応式だけで

量計算の問題は解ける!

って言ったけど、

 

実際に

「化学反応式を書け!」と言う問題

が出た場合は化学反応式を

作らなければならない。

 

だからその作り方について

解説します。

 

これからステップバイステップで

その手順を書いて行きますので、

その手順を守ってください

 

半反応式には電子が式中に存在しても

大丈夫ですが、

化学反応式には電子が存在しては

いけません

 

なので、まず

第1戦略として電子を潰す!

事を考えるのです。

 

ステップ①まず半反応式を並べる

硫酸酸性下での過マンガン酸カリウム\mathrm{KMnO_4}と硫化水素\mathrm{H_2S}の酸化還元反応を考えて行きます!

 

過マンガン酸イオン 半反応式

(まあ美味しい5円の安い清水の肉まん)

 

硫化水素 半反応式

この2つを並べます。

過マンガン酸イオンの式を(1)

硫化水素の式を(2)

にします。

ステップ②電子の数を酸化剤還元剤で合わせる。

この電子を消し去るために、

(1)の電子数5と(2)の電子数2を

両方10にして消去法で消します!

ステップ③両辺を足して電子を式から消す。

\begin{matrix} & \mathrm{2{MnO_4}^{-} + 16H^{+} + 10e^-} & \to & \mathrm{2Mn^{2+} + 8H_2O} & ((1) \times 2)\\ +) & \mathrm{2H_2S} & \to & \mathrm{5S + 10H^{+} + 10e^-} & ((2) \times 5)\\ \hline & \mathrm{2{MnO_4}^{-} + 5H_2S + 6H^+} & \to & \mathrm{2Mn^{2+} + 5S + 8H_2O} & \end{matrix}

こんな感じに!

 

これだけで完成する事もありますが、

今回はまだイオンが残っています。

 

化学反応式はイオンがあるとダメなので

このままではダメです。

ステップ④イオンが残っていれば、イオン同士を合わせる。

ここで、過マンガン酸イオンというのは、

過マンガン酸カリウム』が

電離したものなので、

両辺に\mathrm{K^+}

を付け加えます。

 

\mathrm{2KMnO_4 + 5H_2S + 6H^+} \to \mathrm{2K^{+} + 2Mn^{2+} + 5S + 8H_2O}

となります。

 

これで割とスッキリしました。

 

でも、これでは、H^+とMn^2+

がありますよね。

 

ここで思い出してほしいのが、

硫酸酸性条件』です。

 

両辺+6ずつなので、

これを打ち消すために、

両辺硫酸イオン(-2)を3つずつ

加えて行きます

 

\mathrm{2KMnO_4 + 5H_2S + 3H_2SO_4} \to \mathrm{K_2SO_4 + 2MnSO_4 + 5S + 8H_2O}

ハイ完成です!

 

この硫酸イオンが出てくるあたりが、

最高難度の化学反応式なので、

これが出来れば大丈夫です!

 

 

これが半反応式関連の必要な全ての

知識だと思います。

 

なので、これをシッカリ

何度も読んで行きましょう!

スクリーンショット 2016-04-27 14.10.38

9 件のコメント

  • ry__ より:

    濃硝酸 濃硫酸の濃って水が少ないって意味だったんですね!
    だから電離しない
    違いわからなくて混乱してました
    ありがとうございました!

    • 受験化学コーチわたなべ より:

      そうですね
      希=薄いという意味なので、
      水が多いと言うことになります。

  • もりもり より:

    それはおそらく、聞き間違いをされています。それは、H+のことでしょう。
    HNO3→H++NO3
    は電離です。そして、これは酸の定義です。
       
    酸塩基と酸化還元を混同されている可能性があります。
       

    • 受験化学コーチわたなべ より:

      それは言っていません。H+を投げるです。
      水に電子をなげることは出来ません。

      • もりもり より:

        ああ〜、、そうなんですね。。すみません変な質問で。ありがとうございました。

  • バイオリン より:

    問題演習をしていてわからないところがあるので、教えていただきたいです。

    「単体の臭素は、熱濃硫酸中で臭化カリウムを酸化マンガンで酸化すると得られる」という反応で、

    還元剤:2Br- → Br2 + 2e-        
    酸化剤;MnO2 +4H+ + 2e- → Mn2+ + 2H2O
    SO4 2- + 4H+ + 2e- → SO2 + 2H2O

    として、還元剤の式を2倍して、3式を足すと、

    4Br- + MnO2 + H2SO4 + 6H+ → 2Br2 +Mn2+ + SO2 + 4H2O

    となったのですが、この後どのようにすれば、反応式を完成させられるのか分かりません。 方法を教えていただけないでしょうか?

    • 受験化学コーチわたなべ より:

      H+の足りないところは、SO42-でうめてBrはK+を埋めれば出来ると思います。

  • yutaro より:

    鉛蓄電池の半反応式を作る時に 正極の放電で
    反応物をPbO2 生成物をPb2+とするべきか
    反応物をPb4+ 生成物をPb2+とするべきか
    迷ってしまいます。半反応式というのはどこまでをイオンで表記し、どこまでを実際の物質として表すのでしょうか?

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です