グリシンの第1電離と第2電離の式および電離定数K1、K2を次式のように表す。

これらの値より、グリシンの等電点のpHを求めよ。
H3N+-CH2-COO–+H2O⇄H2N-CH2-COO–+H3O+
H3N+-CH2-COO–+H2O⇄H3N+-CH2-COOH+OH–
のように反応して、液中ではグリシン陽イオンもグリシン陰イオンも生成しているが、
[+H3NCH2COOH]=[H2NCH2COO–]
のとき、初めてグリシン全体の電荷が0となる。(グリシンの等電点の条件)
この条件式を使うには、K1式とK2式の式をまとめる必要がある。(K1,K2単独では使えない)。
この式で[+H3NCH2COOH]=[H2NCH2COO–]の条件を用い、K1,K2の値を代入すると、
∴[H+]2=K1K2
∴[H+]=√K1K2=√1.0×10-12=1.0×10-6
よって等電点は6.0となる。