いよいよ混合気体の問題です。
まあとにかく苦手な受験生が多い、
混合気体ですが、
それは、今までコツを知らなかった
だけです。
25℃で、アセチレンとエチレンの混合物と触媒を1Lの容器に入れた。ここに水素を入れ全圧を11×10^5Pa(=1100kPa)とし、温度を上げたところ、全ての水素がアセチレンとエチレンに付加をし、容器内はエタンのみとなった。反応後の容器内の圧力は25℃で4×10^5Pa(=400kPa)であった。反応前のアセチレンとエチレンの分圧比を求めよ。
まずは自分で解いてください。
解くための知識は既に完全に
お渡ししています。
混合気体に関わらず、、
まず気体の問題でやるべき事
それはなんでしたか?
そうです!
『図を書く事』でしたね。
気体分野は
図が方針を教えてくれて、
図が解き方を教えてくる、
のでした。
そしてこれは、
講座だけでなく、
合法カンニングペーパーで
さえも取り上げたものです。
既に知識として身に付いている
とおもいます。
混合気体は、
『仮想分離図を書く』
のが必勝法でした!
それでは図を書いていきましょう!
このような図を書く事が出来ます。
左側が反応前で、
バーチャル分離していることが
分かります。
方針を決定する!
この問題の混合気体を
『分圧を使って仮想分離』
をした理由がわかりますか?
方針の決め方について、
動画で説明しています。
それは、この問題文
にヒントがあります。
この気体が入れられて
同じ容器内で反応が起きています。
さらに、反応後の温度が
同じ、
つまり、
『V、T一定』
V,T一定のときは、気体定数Rに
まとめて、kとする。
PV=nRT
⇔P=RT/V n
RT/V=kとして定数としますと、
P=knでモルに比例します。
なので、
『分圧を使っている』
と言う事なのです。
分圧を用いた変化量の計算
気体分野はモル利用がアレンジされ、
モルを使わずに分圧、文体積を
使います。
そのうちの今回は分圧で
解きます。
分圧を用いた変化量の計算
反応前のアセチレンの分圧はxkPa,
エチレンの分圧をykPa、
水素の分圧をzkPaとする。
未知数が3つということは、
数学的に考えると、
『関係式を3つ作る!』
これを目標にします!
反応前の全圧の計算
問題文より、反応前の全圧は
1100kPaである。
これは、アセチレンの分圧をxkPa,
エチレンの分圧をykPa、水素の分圧を
zkPaの和であることは
分かりますね!
x+y+z=1100kPa・・・①
反応による変化量の計算
1.アセチレンへ水素が付加
アセチレンへ水素が付加し、
エタンへ変化する反応式と
(分圧を用いた)変化量は下記のようになる。
2.エチレンへ水素が付加
アセチレンへ水素が深し、
エタンへ変化する反応式と
(分圧を用いた)変化量は
下記のようになる。
3.変化量計算
上記の1.2より、付加反応後の
エタンは、アセチレンからxkPa、
エチレンからykPa得られます。
その合計が反応後の圧力である
400kPaであるのは明らかで、
次の関係式が得られます。
x+y=400kPa・・・②
また上記の1,2より付加反応のために
必要であった水素の圧力は、
アセチレンへの2xkPa、
エチレンへのykPa。
その合計が、
反応前の水素の分圧であるzkPa
であるのは明らかで、
下の③式が得られる。
2x+y=zkPa・・・③
結論
未知数3つやから、
3つの方程式
①、②、③式を解く!
x(アセチレンの分圧)=300kPa
y(エチレンの分圧)=100kPa
z(水素の分圧)=700kPa
これより、
これが答えとなります。
どうでしょうか?
コツを掴めばそれほど難しい
問題ではありませんが、
きっちりこのブログやテキストの
内容を理解していない人は、
なかなか出来ないでしょう。
なので、ここで解いてくれた
あなたは、他の受験生と
差をつけられるということで
ガッツポーズしてください。
とにかく混合気体は
『仮想分離図』を書けるかどうか
ですので、
特にこの図の書き方をチェックして
置いてください。
それではありがとうございました。