こんにちは。
今回の記事は入試問題を見ていて、
「へぇ〜、そうなんだ〜」という問題から着想したものです。
それは、電気陰性度が水素よりも小さい奴というテーマです。
イオン化傾向を見てみると、
このように水素だけがここに書かれています。
このイオン化傾向から俺は、
「非金属の中で電気陰性度最弱の水素よりも、電気陰性度が大きくて、イオン化しにくいやつはだれだ〜い?」
という表だと思っていました。
上の文章が意味不明な人のために、説明すると、
「電気陰性度が小さい」
↓
「陽イオンになりやすい」
↓
「イオン化傾向が大きい」
という図式がなりたちます。
なので、「非金属=水素より電気陰性度が大きい!」
という認識でした!
しかし、それは間違いだったのでそれを覆す本物の法則をご覧下さい!
目次
水素より電気陰性度が小さい非金属は存在する!
このように電気陰性度は表されます。
そして、
このように金属と非金属を黒線で分ける事が出来ます。
で、黒瀬んより右側が、非金属なのですが、この黒瀬んより右側で水素より電気陰性度が小さいのは、これらです。
この青紫色のところが、非金属なのに、水素以下の電気陰性度しか無いものどもです。
つまり、電気陰性度が水素以下の非金属と言うのは、この金属非金属ラインに接しているもの+リンなのです。
なので、『リン』だけ気をつけておいてください。
なので、出来るようになるといいのが、『周期表の線を引く』という技です。
ギザギザなのですぐわかるようになると思います!
このように典型元素だけを表すと金属と非金属の境界線が明確になるのです。
実際出題された問題
第2周期元素のうち、電気陰性度が水素原子より大きいものはいくつあるか。
という問題です。
ちなみに引っかけポイントが2つあります。
1つは、先ほどの水素より電気陰性度が小さい非金属です。ホウ素は除かれます!
そして、希ガスは電気陰性度を定義できません。
電気陰性度は『共有電子対』を引きつける力なので、単原子分子のネオンは除外されます。
よって答えは4です。
いかがでしたか?
重要なのは、
ここに線をいれられるかどうかです。これに注目しておいてください!
希ガスの電気陰性度を定義しないのならば、なぜ、希ガスであるクリプトンとキセノンは電気陰性度が存在しているのですか?逆に、なぜ、希ガスでもないフレロビウムやリバモリウムは電気陰性度の定義をしないのですか?
あと、この話題に関連してなんですけど、Liはアルカリ金属の中でイオン化エネルギーが最大=イオンになりにくいはずなのに、イオン化傾向ではどのイオンよりもイオンになりやすいというのは、なぜですか?
そこまでよくわかりませんし、
d軌道が最外殻の軌道を超えているからではないでしょうか?
ちなみに、周期表の下の方は、実態がまだ確認されていなかったりで、実際のところよくわかっていないものがほとんどですし、d,f軌道の影響はかなり周期性を失わせます。
ありがとうございます
追記:2つめの疑問は、勘違いなので無視してください。