こんにちは。
鉄には2価と3価があるのは有名です。
Fe(II),Fe(III)
でこいつらの酸化物が、
FeOとFe2O3
になるのはわかるじゃないですか!
でこのうちFe2O3は赤鉄鉱と言います。でもですよ!
Fe3O4
ってなんやねん!!!
って思いません?酸化数を確認してみても、
Feの酸化数をxとおいて、
3x=8
x=8/3?
なにこれ?
ってなるわけです。
酸化数って普通整数なのに、、
このFe3O4は
磁鉄鉱と呼ばれますが、
こいついったいなんやねん、、、
ということで、
鉄の酸化物について
徹底的に解説して行こうと思います。
目次
鉄のイオンには2種類ある
鉄には2つのイオンがあり、
Fe(II)とFe(III)があります。
なんで鉄に2つのイオンの種類が
あるのか?と聞かれると、
大学の知識が必要で、
電子軌道の話とエネルギー準位の話、
などかなり厳しいので、
受け入れてください。
赤鉄鉱とは?
赤鉄鉱とは
主成分がFe2O3です。
つまりFe3+が主成分です。
この赤鉄鉱は、
世界中のそこら中で取れます!
これを様々な方法で
精錬して単体の鉄を
作って行きます。
この鉄を精錬して行く手順も
入試では問われます。
精錬とは鉄の単体を
取り出して行く方法で、
『鉄の精錬方法』については
後ほどアップロードして行きます!
赤鉄鉱を還元してFe単体を取り出す方法
これはFe単体を取り出す
別の方法です。
赤鉄鉱にAlの単体を混ぜて、
少し点火するだけで、
ヒクほど熱を発して、
さらに発光しながら
反応します。
磁鉄鉱とは?
磁鉄鉱は、磁石の成分を
持った酸化鉄で、
化学式が
Fe3O4となります。
これが混乱の元で、
先ほども言いました通り、
鉄は、2価と3価のイオンしか無いのに、
酸化数が合いません。
磁鉄鉱の正体とは?
この磁鉄鉱の正体は、
実は、FeO+Fe2O3と
考えればいいのです。
Fe2O3は
Fe(III)でかなり酸化が進んでいます。
そして、
FeOは
Fe(II)ですので、Fe2O3が
還元されて出来ます。
なので、
磁鉄鉱は赤鉄鉱をやや還元した状態
と言う事が出来ます。
これは鉄の精錬のところでも
使います。
この溶鉱炉でも、
徐々にFe2O3を
還元していって、Feを取り出す
と言う方法なのです。
元は、
Fe2O3
↓
Fe3O4
(一部FeO)
↓
FeO
↓
Fe
こういう順番でFeが単離されてきます。
鉄鉱石には赤鉄鉱も磁鉄鉱も含まれている
鉄鉱石は、
赤鉄鉱+磁鉄鉱合わせたものの
ことです。
なので、
赤鉄鉱は、
Fe2O3
↓
Fe3O4
(一部FeO)
↓
FeO
↓
Fe
の流れで還元されて行き、
磁鉄鉱は、
Fe3O4
(一部FeO)
↓
FeO
↓
Fe
のように還元されて行きます。
わかっておいてほしいのは、
徐々に酸化数が減少して行く
つまり、
還元されていくということです。
そして酸化鉄が含まれている
鉄鉱石から鉄を単離していくのです。
まとめ
鉄の酸化物は、
主に入試では、
赤鉄鉱と磁鉄鉱がでます。
そして、
この赤鉄鉱と磁鉄鉱を
まとめるには、
種類 | 主成分 | 鉄の価数 |
赤鉄鉱 | Fe2O3 | 3 |
磁鉄鉱 | Fe3O4 | 3~2 |
と言う事になります。
磁鉄鉱は
Fe2O3+FeOなので、
赤鉄鉱より還元が進んでいる
状態であると言えます!
いかがでしたか?
鉄の酸化物の知識というのは、
非常に重要で、
赤鉄鉱の主成分磁鉄鉱の主成分はある程度覚えておく必要はあります。
四酸化三鉄は単体なのですか?
複数のイオンが混ざっているので単体ではありません。
おそらく「純物質」という感じのことを言いたかったのではないでしょうか?
はい、一応二種類のイオンが含まれている状態だとお考えください。