こんにちは。
水が絡む半反応式ってややこしくないですか?
水が絡んでくる半反応式は4種類あり、どれをどのタイミングで使えばいいかわかりにくいですよね。本記事ではこれらを「暗記ゼロ」で作り出せるようにします。
是非楽しみに読み進めていってください!
目次
水がからむ半反応式の全て
①2H++2e–→H2
②2H2O+2e–→H2+2OH–
③4OH–→O2+2H2O+4e–
④2H2O→O2+4H++4e–
燃料電池でもこれが書けないと問題が解けません。
しかし、なかなかこの4つの式のどれをどの場面で使うかがわからないんですよね。なので、これをキッチリ区別していきましょ!
水が絡む半反応式は実は2つの基本式から成り立つ
この4つの原型というのは、実はメチャクチャ簡単な2つの式なんですよ!
2H++2e–→H2・・・①
と
2OH–→O2+2H++4e–・・・②
この2つです。
つまり、
水素イオンから水素が出来る
水酸化物イオンから酸素が出来る
これだけなんです!
だから、電気分解だと1つ目の式は水素を発生しているから電気分解の陰極で水素を発生させる反応だし、2つ目の式は酸素が発生しているから電気分解で言うところの、陽極の反応なんです。
って思いますよね!
ここから酸性条件とか塩基性条件でどのように式を変形していくかをお魅せしていきます!
酸性条件のとき
酸性条件のときは、水溶液中どういう状況ですか?
こういう状況になっているはずですよね。H+だらけになっているわけです!
ここにOH–があるとどうなりますか?
一瞬で中和されて無くなります。
つまり、酸性条件のときは、式の中からOH–を消し去れば良いんです!
逆もおなじです!塩基性条件のときは、
このようにOH–だらけになっていますので、溶液中にH+が存在できません!つまり塩基性のときは、式の中からH+を消し去れば良いんです!
消し方
それではどのようにしてH+とOH–を消せば良いんでしょうか?
それは簡単です。
つまり、H+を消し去りたいな〜とおもったらOH–を足せば良いんです。
2H++2e–→H2
これは酸性条件ならこのままでオッケーですが、中性塩基性条件ならどうするか、それは、両辺に2OH–を足します!
2H++2OH–+2e–→H2+2OH–
H++OH–をH2Oにすると、
2H2O+2e–→H2+2OH–
という式が出来上がります!
また基本式の2つ目である、
2OH–→O2+2H++4e–
には、OH–とH+の両方がありますね!あえてですよ!
ここからOH–とH+を両方残していた意味がわかります。
酸性条件のときは、左辺に2OH–が存在していることがおかしいですよね。
だから、この時に2OH–を中和するために2H+を加えます。すると2H2Oに変化しますよね。
2OH–+2H+→O2+2H++2H++4e–
これにより、
2H2O→O2+4H++4e–
となります!
次に塩基性のときは、右辺の2H+を2OH–を足す事で水にします!
2OH–+2OH–→O2+2H++2OH–+4e–
4OH–→O2+2H2O+4e–
となります!あら、めっちゃ簡単です!
まとめ!
水の半反応式は『H+がH2に』『OH–がO2に』この2つだけを覚えておけば大丈夫!
これを酸性条件、塩基性条件で変形させるだけ!
変形方法は、酸性ならOH–にH+を加えて水に変えてしまえ!塩基性ならH+にOH–を加えて水に変えてしまえ!これで4パターン全て書ききることが出来ます!
2次試験も近いですが、この技を使える場面があればガンガン使って、正確に半反応式書いちゃってください!
水がからむ電気分解で、たまに反応式がうまくつくれないことがあったので、すごい助かります。覚える式が4つ→2つに減ったのはすごいことですね!ぜひ利用させて頂きます。
ありがとうございます!
そうなんですよ!しかもこの式も覚えなくて良いんですよね〜
だから0です!
今まで無理矢理覚えていたところが、理屈が分かってすっきりしました!
良かったです!ありがとうございます!
今まで、ド忘れしたり、酸性条件や陰極、という言葉に焦ってしまっていましたが、もう忘れても自分で式を作れるところが素晴らしいです!
あんな水の式を覚えるなんてもはや人間がやるべきことではないですよ。
覚えずに作り出すようにしていきましょう!
化学は理系科目の中で暗記要素が強いというイメージを一気に壊してくれますね。理解しやすく一発で覚えました!丸暗記は理系の仕事ではない!
酸性、中性塩基性で別々に覚えていたので混乱することがよくありましたがこれ見て脳内が一気に整理されて良かったです!
学校で習った時、いつどんな状況でこの4つの式を使い分ければいいのか全くわかりませんでした。ですが溶液を見れば一発で分かるし、ほんの少しの原則を知っているだけで解けるんですね‼︎感動しました‼︎
そうですよね。ほとんどの人が、4つの式をパターンワケして覚えようとしちゃうんですが、実は簡単なんですよね。
いままでこの式でつまって丸暗記していましたが、こう考えればいいんですね!すごく助かりました!
すごく初歩的な質問かもしれないのですが、どういう時が酸性条件だったり塩基性条件だったりするんですか??
普通に酸性溶液があるときが酸性条件で、塩基性溶液がある時が塩基性です。
それほど問題を見てみたら悩まないと思いますので、見分け方とかを気にする必要はアリません!
塩化ナトリウム水溶液の電気分解で中性条件のはずなのに陰極で
2H₂O + 2e→H₂ + 2OH
となるのはなぜですか?
中性だから
2H++2e–→H2
の反応が起きるのではないのですか?
なべさんではないですが、失礼します。
中性なら十分なH+が無いからじゃないでしょうか。水の電離度なんてたかがしれてますし。
間違っていたらすみません。
酸性条件とか塩基性条件ってなんですか?
水素イオンから水素ができ、水酸化物イオンから酸素ができると覚えればいいのは理解できたのですがそこからあの二つの半反応式ってどう作るのですか?e-→H+→H2Oの順で作ってもH2O→H+→e-の順で作ってもうまくいきません。
まさにそれの解説をしたのが、この記事ですよ?
「読んで?」としか言いようがない。
本当に助かりました!!なぜこの半反応式になるのかが分からず暗記しようと苦戦している自分がいましたがこの記事をみてようやく理解できました。活用させて頂きます。
よかったです。
ガンガン使いこなしてくださいね。
リン酸型燃料電池の半反応式はどうするのですか?
このサイトを見て納得して、センターの問題を解きましたが、O2+2H2O+4e-→4OH-というこの記事にある半反応式の逆反応が解説に乗っていました。どういうことなのでしょうか。
逆電圧がかかっているのでしょう。
非常に分かりやすかったです!
いつもH2Oの半反応式、これがどうしても腑に落ちなくて…なのでとてもスッキリしました!
ありがとうございます。
ありがとうございます!
赤い四角で囲んである式の3番目違いませんか?
両辺から2OH-引いたら正しい式になると思うのですが
違ったらすみません
これは革命
革命を起こしてしまった。
塩基性のときはOH-がたくさんあるので分かるのですが、どうして中性のときも2OH-を足すんですか?
どちらも電極が炭素で硝酸アルミニウムを電気分解すると陰極で2H2O+2e-→H2+2OH-となっていたのですがなぜなのでしょうか??これは酸性条件なので違うのではないでしょうか、??
教えて頂きたいです!
この説明だと溶液中に微量にしか存在しないとしても生成物として水素イオンが生じるのは間違いではないと思うのですが、何故右辺側も変形しなければならないのですか?
私も分からない
質問の「この説明」が何を指しているのかがわからないですが、
2OH–→O2+2H++4e–
これに塩基性条件の時に、右辺に水産化物イオンを足すのは何故ですか?という質問?
塩基性条件だと中和されるからです。
今まで陽極で酸素が生成する半反応式しかまともに使えなくて、燃料電池やNaOH生成などがチンプンカンプンでしたがこの記事でマジでスッキリ分かりました。
多分今までで1番衝撃的かもしれません。
これ結構いろんなところで使われますからね〜!
衝撃を起こせて良かったです!
2+22++4−→4が中性性で起こるのは何故ですか?
?
本当にありがたい 最高
よかったです!
最高です
ありがとうございます!
めっちゃわかり易かったです
予備校のテキストよりわかり易かった
ありがとうございます!励みになります!