こんにちは。
このような疑問にお答えしていきます。
- 純物質と混合物の違い
- 見分け方
など記述問題でも出題されがちな部分をしっかり解説していきますね。
目次
物質の分類
物質は「純物質」と「混合物」に分けられます。そして純物質は「化合物」と「単体」に分けられます。
と悩んでしまうこともありますが、化合物自体は純物質です。
本記事で議論するのは純物質と混合物の違いです。
純物質と混合物の違い
純物質とは?
純物質とは1種類の物質(単体、化合物)からなるもののことです。
例えば空気の中には窒素(N2)、酸素(O2)、アルゴン(Ar)、二酸化炭素(CO2)、などが混ざっています。
空気を構成する1つ1つの物質である窒素や酸素やアルゴンや二酸化炭素は純物質です。
水素(H2)、酸素(O2)、窒素(N2)、アンモニア(NH3)、グルコース(C6H12O6)
混合物とは?
混合物とは何種類かの物質がいろいろな割合で混じり合った物質のことを言います。
例えば、先程例に出したような、窒素(N2)、酸素(O2)、アルゴン(Ar)、二酸化炭素(CO2)、などが混ざっている空気なんかは混合物です。
空気って上のような割合で概ね純物質が混ざっている物ですね。
他にも海水は水(H2O)と塩化ナトリウム(NaCl)が混ざった混合物です。
空気、海水、岩石、塩酸(水と塩化水素混合物)
純物質と混合物の違いは?
純物質:その物質の固有の性質を持っている
混合物:性質が一定でないし、混合している物質の割合でも性質が異なる
純物質はその物質固有の性質を持っています。例えば、水の沸点は100℃です。これは一定です。
一方で海水の場合は100℃よりも高い温度で沸騰が開始されてその後も沸騰する温度は上がり続けていきます。
水よりも海水の方が沸点が高い理由は「沸点上昇」という現象が理由です。沸点上昇に関しては以下で解説しています。
純物質と混合物の見分け方
先ほど純物質と混合物の違いは融点や沸点を調べるとよいです。グラフを見て沸点を見たら一目瞭然です。
水とエタノールがそれぞれ純物質だったばいのグラフが以下です。
このように純物質の場合は沸点が一定の温度になります。
沸点とは沸騰する温度です。沸騰とは液体が気体になる温度なので、蒸発するときに大きなエネルギーが必要です。(蒸発熱と言います)
水の温度上昇ではなく蒸発に熱エネルギーが使われる反応(吸熱反応)に使われるので温度が一定になります。吸熱反応に関しては以下の記事で解説してます。
一方で水とエタノールの混合溶液の場合は話が違います。水とエタノールの混合溶液を加熱すると、温度変化のグラフは以下のようになります。
水とエタノールの混合溶液の場合は沸点が一定ではありません。なぜかというと、水(H2O)とエタノール(C2H5OH)で沸点が異なるからです。
エタノールのみなら78℃で一定になりますが、水は加熱されて温度上昇を続けます。すると沸点が一定の温度になりません。
このように混合物はある一定の温度が沸点になるわけではありません。
混合物の分離方法
混合物を分析するためには、混合物を純物質に分ける必要があります。
分離は先ほども言った通り純物質の融点や沸点の違いのような純物質固有の性質の違いを利用して取り出します。
- ろ過
- 蒸留
- 分留
- 再結晶
- 抽出
- 昇華
- クロマトグラフィー
混合物から純物質を分離する方法まとめ
- 純物質とは1種類の物質でできているもの
- 混合物とは2種類以上の純物質が混ざっている物質
- 違いは融点や沸点のような性質に現れる
- 見分け方は沸点や融点が一定かどうか
いかがでしょうか?
混合物と純物質などの簡単な見分け方を再確認できたと思います。