芳香族で主役級の物質『アニリン』が反応して出来る物質を見て行こうと思います。
前回は、フェノールの反応についてお話ししましたね!
フェノールは、オルトパラ配向性を使う事によって、オルトとパラの位置に置換反応がおこるのでしたね。
今回はアニリンの反応ですが、これはもはや既習です。
教科書の順番通りに勉強している人なら、本来わかっているべきです。
それが『アミド化』です。
今日は、このアミド化について学んでいきましょう!
目次
アミド化もカルボニル基との反応だ!

アミド化は、アニリンと無水酢酸が反応するもので、多くの人が
「なるほど、新しい反応だな!覚えないと!」
ってやっちゃいます。
しかし、『カルボニル基』について、ちゃんと学んでいる人は
「こんな反応、特に覚える事無いな!」
ってわかります。
【復習】アニリンの特徴と言えば?

以前書きましたが、アニリンの性質は、ほとんどがこの非共有電子対による物なのです。
この非共有電子対がカルボニル基の電荷の偏り、つまり電子の穴にアタックするのです!

アタック!!!
すると、

この赤い三角部分同士がくっつき、残りが酢酸としてくっつきます。
そう、これは、
『エステル化やん!!!』

そう、反応の仕方は全くエステル化と同じなんです。
なので、これは特別新しく覚える反応ではありません。
また、このとき赤三角同士がくっついた物質が

これをアセトアニリドと言います。
そして、このアセトアニリドの

この黄色い部分、これは、『アミド結合』と言います。
アセトアニリドの特徴

このアセトアニリドですが、実は解熱作用があります。
解熱作用を持つと言えば、コチラをご覧下さい。
なので、昔は、ノーシンに入っていたそうです。

どうでしたか、ちゃんと体系的に勉強したら、有機化学は本当に頭に入ってくるのです!
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酸無水物とアルコール
アニリンと無水酢酸
両方脱水しないから濃硫酸いらないんですか?
要するに2つとも触媒いらないということですか?
フェノールと無水フタル酸の反応でもこの原理応用できますか?