こんにちは。
芳香族で有名な物質といえば、
フェノール、安息香酸、アニリンです。
そして、このうちの今日は
アニリンに関してお話しします!
アニリンはメチャクチャ面白い性質を示します。これが検出反応になったりしますんで、それを確認しておいてください。
目次
アニリンの液性
アニリンは、弱塩基性です。
これは、アンモニアと完全に同じ理由。
アンモニアは、アレニウスの定義では、塩基と定義できませんでしたよね!
アレニウスの定義では、塩基=OH–を投げる物質と言う定義でした。
酸性とは?塩基性とは?酸塩基の2つの定義を攻略せよ!
ですが、
投げるOH–がありません。
だから、ブレンステッドの定義を使います。
この反応をみると、NH3がH+を受け取って、NH4+になっています。
この反応からアンモニアは塩基と定義されていました。
このように、アニリンも、ブレンステッドの定義によって塩基性である事がわかります。
ということで、アニリンは塩基性である事がわかります。
また、アニリンとHClの反応を考えていきましょう。
ちなみに、陽イオンの事を〜iumって言います。
例えば、ナトリウムとかは、アルカリ金属で陽イオンになりますよね。
なので、このアニリンの陽イオンをアニリニウムイオンと言います。
アニリンは酸化剤の餌食になる。
アニリンの構造をみてみたらわかります。
このようにアニリンは非共有電子対があります。
そして、アニリンは酸化剤の餌食になると言いました。これはどういう事かと言うと、酸化剤の定義は、電子を受け取るやつのことでした。
酸化剤は電子が欲しい生き物ですよね。
じゃあもういちどアニリン見てみましょか。
これって、
格好のえじきやないかい!!
そう酸化剤にとって、このアニリンの非共有電子対は狙い目なのです。なので、このアニリンの酸化されやすさを使った反応が2個あります。
これが検出反応にも使われるのでこれは覚えてください!
アニリン+さらし粉の赤紫色呈色反応
アニリンにさらし粉を入れると、さらし粉の酸化力によって、赤紫色になります。
さらし粉が酸化力を持つのは、次亜塩素酸イオンClO–の部分です。
入試に出るさらし粉の反応まとめ!化学式を2倍する方法とは?
これによって、アニリンは酸化されて、赤紫色を呈色します。
この反応で、プソイドモーベインと言う物質が出来ます。この物質の色が赤紫色なのです!
アニリンブラックの生成
アニリンに硫酸酸性条件で、二クロム酸カリウムを反応させると、アニリンは酸化されて、黒色に呈色します。
この反応は、アニリンブラックという黒色の物質ができて起っています。
プソイドモーベインと結構似ています。というかプソイドモーベインの構造を繰り返している感じです。
この辺のなんで色がつくのかはわかりません。おそらくこれは化学と言うより光関係でスペクトルとおか絡んでくるからだと想います。
アニリンのアミド化
アニリンのアミド化もエステル化と同じです。
エステル化は、カルボン酸のカルボニル基のδ+にヒドロキシ基の非共有電子対を突っ込むと言う反応でした。
じゃあアニリンについている、アミノ基は?
非共有電子対あるやん!!
だから、この非共有電子対がカルボニルにアタックする事って出来るやん!
ちゃんと電子とかをみながら反応を見ると、エステル化もこの反応も同じに見えるんです!
なので、こういう反応が起ります↓
この反応で出来るのがアセチル基をもつアニリンなので
アセトアニリドと言うものです。
そして、このアセトアニリドが持っている↓の構造を
アミド結合と言います。
なので、この反応を
アミド化と言います!
まとめ
とにかくアニリンの性質は、アミド基の非共有電子対によって現れます!
①弱塩基性
②酸化されやすい
③アミド結合
です。
非共有電子対をキッチリ見て反応を確認すると非常に反応が覚えやすくなります!
このような反応を理解するためには、やはり、化学基礎、理論化学の知識が不可欠です。
以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。
こんにちは。
ジアゾ化に関する質問をこちらでさせてください。
塩化ベンゼンジアゾニウムとナトリウムフェノキシドからp-フェニルアゾフェノールができると思いますが、p-フェニルアゾフェノールの -OHのHは、もともとベンゼン環を形成しているC原子についていたHということで良いのでしょうか。
長くなってしまって申し訳ありませんが、分かりづらかったらいくらでも補足させて頂きます。
ご回答、よろしくお願い致します。
別記事をかきますので、そちらを参照ください。