こんにちは。
フェノールの製法には3つ(+1つあまりでないが)あります。
そのうち日本で最も普及している『クメン法』を解説していきたいと思います。
この芳香族の反応は、構造決定の問題でもモロに反応を聞かれる事があります。
だから、どういう事かと言うと、『覚えていれば100%得点できる』と言う事です。
なので、確実に点数が取れるところやから絶対に頭の中に深く刻んでおきましょう!
目次
クメン法の登場人物を紹介しよう!
クメン法は、ベンゼンからクメンを経由してフェノールを作る方法です。
もちろんベンゼン
もちろんベンゼン環が必要です。
プロピレン(プロペン)
ベンゼンが、プロペンに付加反応をしてクメンになります。
クメン
この製法のまさに主役ですよね。
クメンです。
クメンヒドロペルオキシド
クメンを緩やかに酸素で酸化した物です。
ちなみにこのC-O-O-Hは
『カルボキシ基』ではないですよ!
これがカルボキシ基です。
クメンヒドロペルオキシドの
ペルオキシドが、
『過酸化物』を表します。
名前はちゃんと覚えてください!
クメン法の流れ
①ベンゼン+プロピレン→クメン
のようにまずクメンを作ります。
②クメンからクメンヒドロペルオキシドを作り、
と言うようにクメンヒドロペルオキシドを作り、これを
③酸で分解します。
と言う風に分解されます。
そして、フェノールとアセトンが出来ます。
ではここからこれまでの流れを詳しく解説していこうとおもいます。
まずはクメンを生成しよう。
クメン法と言うくらいなんだから、まずクメンが無いと全く意味が無いですよね。
クメンを作るのは、プロペンにベンゼンを付加させて作ります。
ちなみに、ベンゼンから見ると置換反応です。
(付加反応なのでマルコフニコフ則が適用されます。)
このようにクメンが出来上がります。
ただし、この反応の触媒として『濃硫酸』が必要です。
その理由はこちらで話しています。
ベンゼン環の置換反応!クメンを作る付加反応のようなもの
このようにクメンが出来上がります。
クメンを酸化
クメンを酸素で緩やかに酸化すると
このようにクメンヒドロペルオキシドができます。
この反応は実は、
これをわかっていれば、詳しく説明する事が出来ます。
しかし、クメン法って別にそれほどおぼえにくい分けじゃなし、むしろ詳しくやった方が覚えにくいので解説はしません!
クメンヒドロペルオキシドを酸で分解
このようにクメンヒドロペルオキシドを希硫酸のような酸を用いて、分解すればフェノールとアセトンが出来ます。
これも非常に難しい(というかややこしい)転移反応が起るので、このように取れると覚えて方がいいです!
このようにして、フェノールを生成する事が出来ます。
フェノールの製法でなぜクメン法が使われるのか?
日本ではほとんどがクメン法で生成されています。
なんでこのクメン法が優れているのでしょうか?
この反応を見ていただくとわかりますが、フェノールを作ると同時に、『アセトン』と言うメチャクチャ良いもんが出来ているわけです。
別の理由
アルカリ融解法などは、水酸化ナトリウムの固体を融解させて作らなければならなくて、非常にコストが高いのです。
また水酸化ナトリウムの後処理も非常に面倒でコストが高いのです。
なので、クメン法を使わない手は無い!という事になったようです。
いかがでしたか?最後までご覧いただきありがとうございました。
いやぁええわぁ
\\ ٩( ‘ω’ )و //
すいません、アセトンってなんで良いものだってなるんでしたっけ…
おそらく習わないと思いますよ。なぜだかまでは、
まあ普通に実験とかに使えるからです。
有機溶剤は大体大学とかで有益に使えます。
質問です
最初のクメンをつくるところで、プロペンの水素は6、ベンゼンの水素は6ですが、クメンの水素が12ではなく13なのはなぜでしょうか?
初歩的なことでしたらすみません
すみません数え間違えてました 申し訳ありません
転位反応ですよね?