こんにちは。
このようなATPが絡む代謝に関して解説していこうと思います。
目次
アデノシン三リン酸と高エネルギーリン酸結合の構造
ヌクレオシド(五炭糖+核酸塩基)の中でも五炭糖がリボース、核酸塩基がアデニンのものをアデノシンと言います。
アデノシンにリン酸が2つ結合したものをアデノシン二リン酸(Adenosine DiPhosphate)といい、略してADPと言います。
このようになります。
アデノシンに3個のリン酸が結合をしている物質のことをアデノシン三リン酸(Adenosine TriPhosphate)略してATPといいます。
上の構造がATPです。
そして、ATPやADPのリン酸同士の結合のことを高エネルギーリン酸結合と言います。
次にこのATPがどのように合成されて、ATPからどのようにエネルギーが取り出されるのかを解説していきます。
代謝とは?ATPがエネルギーの通貨と言われる理由は?
代謝とは生物の内部で起こっている化学反応のことです。代謝の中には同化と異化があります。
合成する反応を同化(同じに化ける)、分解の反応を異化(異物に化ける)と言います
1molあたり31kJの熱量を得ることでADPが熱量を得てATPとして体内に保存されます。
体内で呼吸などをしてブドウ糖が燃焼された時に、燃焼熱を放出します。
しかし、この熱量QkJは体内の活動として使えないんですよ。だから、このQkJをATPとして保存しておくのです。
また、必要な時はATPの高エネルギーリン酸結合を切ってそこからエネルギーを取り出すのです。この時に放出されるエネルギーで人間は生命活動をしているのです。
これって、まさに通貨と同じじゃないですか・
通貨の特徴は
- 価値の尺度
- 価値の交換
- 価値の保存
というような3つの定義があります。
例えば、農家の人が野菜を作りますよね。野菜と魚くらいなら交換しやすいですが、野菜と家ってなかなか交換できないですよね。
しかも交換する間に野菜が腐りますからね。
エネルギーも同じで呼吸による燃焼熱なんかは体内のエネルギーとしては使いにくいのです。ですが、その熱でもATPを生成することはできます。
そして、ATPの高エネルギーリン酸結合ならば生命エネルギーに使うことができます。
また、エネルギーを貯蔵することができます。通貨と同じように必要な時に結合を切って取り出せばいいので、いつでも使えるのです。
まとめ
- アデノシンはリボース、リン酸、アデニンからできている
- アデノシンのリン酸が3個連なったものをアデノシン三リン酸という
- 呼吸で得た熱量でADP→ATPとしてエネルギーを保存する
- 必要なときにATPの高エネルギーリン酸結合を切ってエネルギーを取り出す
この辺りは語句をしっかり理解することが大事です。