こんにちは。
このような悩みは抱えていませんか?
本記事では水でさえ酸化してしまう酸化剤の塩素を扱います。この反応は高校化学で時々出てきますので、しっかり理解しておいてくださいね!
ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
塩素は酸化剤
塩素はハロゲンという17属元素に分類されます。電子をあと1個手に入れたら一番安定している「閉殻構造」になれますよね!
ですので、
こんな風に常々思っています。
塩素原子が電子対を共有してます。でも、塩素はより安定した電子配置(閉殻)を好みます。
なので、他の原子から電子を奪って安定な電子配置になろうとします。
「他から電子を奪う=酸化剤としての役割」でしたよね?
還元剤:電子を投げる
酸化剤:電子を受け取る
このような理由から塩素だけでなくフッ素や臭素、ヨウ素のようなハロゲンは酸化力を持ちます。
塩素は漂白作用がある
塩素系の漂白剤ってありますよね。
上のように「まぜるな危険!」と書かれている塩素系の漂白剤をご存知でしょうか?
こちらは塩素の酸化作用を使って、物質を漂白しているのです。
これは衣類に付着している色素の結合を塩素が酸化して(電子を奪って)結合を破壊することで、色素を壊して色を落とすのです。
このように「電子を奪う行為」が漂白剤になる理由です。
塩素の半反応式の作り方の手順
- 左辺に反応物(反応前の物質やイオン)、右辺に生成物(反応後の物質やイオン)を書く
- OとH以外の原子の数を合わせる
- 両辺で酸素が足りない辺にH2Oを加える
- 両辺で水素が足りない辺にH+を加える
- 両辺の電荷をe–で等しくする
ステップ1:左辺に反応物、右辺に生成物を書く
Cl2→Cl–
ステップ2:OとH以外の原子の数を揃える
Clの数は左辺が2個右辺が1個なので、右辺を2個にする必要がある。
Cl2→2Cl–
ステップ3:両辺で酸素が足りない方にH2Oを加える
両辺ともOがないのでそのまま。
Cl2→2Cl–
ステップ4:両辺で水素が足りない辺にH+を加える
塩素の半反応式にHは生じていないので、何もしない。
Cl2→2Cl–
ステップ5:両辺の電荷をe–で揃える
左辺の電荷が右辺より+2大きいので、左辺に2e–加えます。
Cl2+2e–→2Cl–
このようにして塩素の半反応式は完成いたします。
まとめ
- 塩素は酸化力を持つ
- 塩素は漂白力を持つ
いかがでしたか?
ハロゲンは電子を1個得ることで閉殻の陰イオンになれるため、酸化剤として働くものが多いです。
塩素以外の記事も随時更新していきますので、ぜひこちらも確認してみてください。
- ハロゲンの酸化物の半反応式の作り方
- フッ素の半反応式の作り方
- 塩素の半反応式の作り方(本記事)
- 臭素の半反応式の作り方
- ヨウ素の半反応式の作り方