前回の記事では
「水のイオン積とは何か?」や
「水のイオン積はなぜ温度変化するのか?」
について解説していったよね。
じゃあ今度は、水のイオン積ってどういうときに使うか?と言う事に関して見て行こうと思う。
水のイオン積はよく使うのは、水素イオン濃度を求める問題。つまりpHを求める問題の時に活躍する。
実際の求め方の手順はこの記事に書いてある。
今回はこれの中で水のイオン積に
関するところを取り上げて行こうと
思う。
塩基性の溶液の[H+]
塩基性の溶液のときでも
求めなければならない物はたいがい
pH。
pHを求めたい場合は、水素イオン濃度[H+]
じゃあ塩基性の場合、酸性溶液の
水素イオン濃度の求め方とは
違う方法を使うの?
というと、実は違う。
それはこの水のイオン積があるおかげで、
塩基性も酸性と同じ手法で
求める事ができる。
なぜなら
『水のイオン積で[OH–]を[H+]に変換できる』
からなわけ。
水のイオン積の式は、
KW=[H+][OH–]
もし、塩基性で[OH–]をもとめたら、
あとはこの式で、
[H+]=の式にして
変換すればいい。
このようにして水のイオン積を介して
[OH–]を[H+]に
変換すればいい。
この水のイオン積があることで、
塩基の[H+]は次のような
ステップバイステップで求める。
ステップ1
まず[OH–]を求める。
ステップ2
強塩基なら強酸の求め方
弱塩基なら弱酸の求め方
で求めます。
ステップ3
次に水のイオン積を使って
[OH–]を[H+]に変換する。
この式を使う。
強酸、強塩基の厳密解でも水のイオン積KW
強酸強塩基の場合、
一番難しい論点は、
『水の電離を考慮する
厳密解なのか?近似解なのか?』
そしてときとして厳密解を
求めなければならない時がある。
詳しくは、この記事で学んでほしい、
水のイオン積の求め方とは?値が温度変化する納得の理由は?
今は強酸、強塩基のモル濃度が
1.0×10-6mol/Lより小さい場合は、
水の電離を考慮する。と
覚えておいてほしい。
強酸で例を出すと次のように
図を書く。
このような図を書く。
この図のポイントは強酸だから、
求めるのが[H+]
よって[H+]をxとおく。
そうすると、[OH–]が
(x-Ca)mol/Lとおける。
これを水のイオン積に代入する!
KW=x(x-Ca)
という方程式が出来るから、これをxで
解くと、
となり、
これが強酸の水の電離を考慮した
厳密解となる。
このようにして、
『強酸の厳密解』でも水の
イオン積を使うことを覚えておいてほしい。
こういう風な水のイオン積の使い方も
あるので、
受験テクニックとして覚えておいて。
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