こんにちは。
アミノ酸というのは、アミノ基を持ったカルボン酸と言うものでしたね。
カルボン酸の性質による分類についてはコチラの記事に書いてあります。
つまり、アミノ基やカルボキシ基がありますが、この2つは、電離する官能基です。アミノ基は塩基性を表しますし、カルボキシ基は酸性を表します。
今日は「双性イオン」について話していきます。この双性イオンって実はちゃんと理解できてない人多いんですよ。酸性アミノ酸の双性イオンってどういうものか説明できますか? 塩基性アミノ酸ってどういうものか説明できますか?
双性イオンの状態がどのような状態か、本当に説明できる人って意外と少ないんです。だから今回は、この双性イオンをバッチリマスターして、定義もバッチリ言えるように知識を整理していきましょう。
目次
双性イオンとは?
中性付近のpHもしくはα-アミノ酸の結晶中においては、カルボキシ基からアミノ基に向かって、H+を投げつけます。
このように
この状態を『双性イオン』と言います。
これって実はスゴい事なのです。アミノ酸だけでイオン結合する事が出来るのです。アミノ酸の中だけで、陽イオンと陰イオンの両方を手にしているのです。
これより、イオン結晶になる事が出来ます。
イオン結晶になるということは、他の有機物の沸点とか融点とかのレベルが違うことになります。
例えば、グリシンと同じくらいの分子量であるプロピオン酸を比べてみます。
分子量 | 融点 | |
グリシン | 75 | 290℃ |
プロピオン酸 | 74 | 21℃ |
融点のぶっ飛び方がすごい。。
同じくらいの分子量のプロピオン酸と比べてみても一目瞭然ですよね。
290℃って、、、、
アミノ酸は分子にもかかわらずイオン結合をし、そしてイオン結晶ができるので沸点融点が高い!
酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸の双性イオンとは?
酸性アミノ酸とはグルタミン酸などで、

酸性アミノ酸って、カルボキシ基が余計に1つありますよね。こういう時に「双性イオン」ってどういう状態? って思いませんか?
あれ、こういう時って、創生イオン
つまり、双性イオンの定義は『同一分子中に正電荷と負電荷が存在するイオン』です。
ということから、下の画像は双性イオンに含まれるのでしょうか?
また、リシンなどの塩基性アミノ酸は、このようになります。
画像
これも双性イオンと言えるのか?という疑問があります。
双性イオンと言えるのか?
これは、側鎖(H2N-CH-COOHが主鎖でその下にぶら下がっている奴)の-COOHは電離しないバージョンを双性イオンと言います。
なので、『双性イオン』は『電気的中性』状態です。
先ほど見せたグルタミン酸のイオンは陰イオンです。
そして、リシンの先ほどの画像は、陽イオンです。
まとめ
- アミノ酸は双性イオン状態になれるので、分子なのにイオン結晶になる事が出来ます!
- 酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸の双性イオンは、電気的に中性の状態
このあたり徹底的にマスターしておいてください!
コメントを残す