水のイオン積の求め方とは?値が温度変化する納得の理由は?

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のイオン積は酸塩基を学ぶ上でかかせないもの。

 

例えば、水素イオン濃度を求めるときは本当によく使う。

 

だから今日は、この水のイオン積について解説して行きたい。

 

水のイオン積には、案外疑問がわいてくるポイントが多い。

 

例えば、なんで水のイオン積は1.0×10-14で一定なんだろう。とか、水のイオン積のあとについてくる25℃って何の温度なんだろうか?とか色々ある。

 

これの理解は結構理論化学を学ぶ上で重要なのでキッチリ解説して行こう。

水のイオン積はどのように表すのか?

おそらくみんな知っていると思うけど、水のイオン積は下のように表される。

Kw=[H+][OH]

 

この表し方についてなんでこんな表し方をするのか疑問に思う人も居るだろう。

「Kwっていきなりなんなんやろ。」

この記事を読み進めれば、なぜKw=[H+][OH]なのかも分かる。

水のイオン積って何?

そもそもとりあえず受け入れている水のイオン積が実際なんなのか?っていうところをまず考えて行こう。

多くの高校生が水のイオン積を習った後に、化学平衡を習う。

 

だから、水のイオン積がなんなのか分からないまま水のイオン積をつかって問題を解くと言う謎のカリキュラムを組まれちゃってる。

 

文科省も残念な機関だから、しかたない。みんな許してあげて。

 

 

実は、水のイオン積の正体は、平衡定数の一種。だから化学平衡を習ってない人は分かるわけが無いのね。

 

平衡定数が分かる人は、これも分かるでしょう。

水溶液中では水は、この

H2O⇄H++OH

可逆反応が起こっている。

これの平衡定数を求めると、

水の電離 平衡定数

水の電離 平衡定数

となる。でここで、

分母の水のモル濃度を求めてみようと思う。1Lの水を考える。すると、下のような計算になる。

水のモル濃度
例えば、1Lの水で中和反応が起こったとする。でも中和反応の変化量っていうのはせいぜいmmol単位のオーダーなわけ。

いろんな問題でも1.0mol/LのNaOHを10mL加えるとか言う問題が殆ど。

しかも水は殆ど電離しない。

 

だから、反応に使われる水は、水のモル濃度から見たら『カス』。だから、水のモル濃度はもはや、『定数』と見なしていい。

また、平衡状態の定義を受験化学にもっとも都合のいいように言うと、平衡って言うのは、

 

両辺残る

K一定

というもの。

 

左辺が無くなってもダメだし、右辺が無くなってもダメ。

この原理をメチャクチャ利用したのが、

塩の加水分解。

 

酢酸と水酸化ナトリウムの中和なんかでは、酢酸ナトリウムと水が出来る。

 

酢酸ナトリウムは完全電離する。だからCH3COOだけになる。

 

強酸ならこれでもいい。なぜなら可逆反応じゃないから。でも弱酸の場合可逆反応だから、平衡定数を一定にするために

CH3COO+H+⇄CH3COOH

の平衡があるから。

 

平衡は右に動き、酢酸イオンの一部が酢酸になる。

 

これが塩の加水分解のダイジェスト

詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧下さい。

塩の加水分解とは?計算問題が出来ないシンプルすぎる理由は?

またもう一個の性質の

『K一定』これメチャクチャ大事。

可逆反応は、平衡定数が一定になる。だから、平衡定数は一定になるわけ。

 

そもそも平衡定数って名前がついてるんだから定数に決まってるでしょ。

 

じゃあ、水のイオン積KWが定数な理由は分かるよね。水のイオン積は平衡定数なんだからもちろん定数に決まってるよね。

水のイオン積の成り立ち

水の電離 平衡定数

水の電離 平衡定数

先ほどこのような平衡状態がある事をいったよね。

 

そして水のモル濃度[H2O]はメチャクチャ大きいから普通の反応や水の電離で少々反応しても殆ど変わらんかった。

 

だから[H2O]=定数と見なせる。

定数に定数を掛けても定数である事は変わりない。2×3=6は2も3も6も定数。

 

じゃあこれも同じ事をする。平衡定数に[H2O]をまとめてしまおう。すると、

水のイオン積 式

水のイオン積 式

こういう風に変形した。

Kに水のイオン濃度を掛けたものをKWと書き表し、これを水のイオン積とした。

なんでKW=1.0×10-14(mol/L)2なの?

これは25℃における水のイオン積を表している。てことは、25℃じゃなければKW=1.0×10-14(mol/L)2にならない。

他の温度ならKW=1.0×10-12(mol/L)2になることもある。

化学平衡でも学んだ通り、平衡定数は温度に依存し、定温であれば平衡定数も一定であるというのが平衡定数の掟だった。

だから、水のイオン積も温度によって変化する。

 

ちなみに、25℃というのは、テキトウな温度じゃないからね。25℃って言うのは、『熱力学標準状態』といって、熱力学の基準となる温度が25℃だからこの温度の水のイオン積を求めてある。

 

 

熱化学の分野も大体25℃なのは、この熱力学的標準状態を採用しているから。

熱化学に関して学びたい人はこちら

 

 

KW=1.0×10-14じゃないときはどうなる?

中性のとき、

[H+]=1.0×10-7mol/L

[OH]=1.0×10-7mol/L

というモル濃度になる。

 

これは、

[H+]=[OH]=√Kwの式で求めている。

つまりKW=1.0×10-14の平方根を取っているから中性の水素イオン濃度が1.0×10-7mol/Lなのです。

 

てことは、KW=1.0×10-12(mol/L)2だったら、水素イオン濃度も代わり

[H+]=√Kw=√1.0×10-12=1.0×10-6mol/Lとなる。

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水のイオン積について結構理解が深まったんじゃないかと思う。それではメルマガも登録しておいてください。

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